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リレーメッセージ

三重県立総合医療センターの紹介

三重県立総合医療センター 高瀬幸次カ院長


 三重県立総合医療センターは、平成6年10月に現在の地(四日市市大字日永5450−132)に開院されてから早や15年目を迎えようとしています。 現在までに救命救急センター、基幹災害医療センター、第二種感染症指定医療機関、地域周産期母子医療センター、臨床研修指定病院、地域がん診療連携拠点病院など多くの指定を受け、三重県全体を視野に公的病院としての機能を発揮しております。


 統計によりますと、本邦では、国民の3人に1人は、何らかの癌で亡くなっており、がん診療についても当院は最新の医療で十分に対応していく義務を負っております。


 当院は、平成14年に地域がん診療連携拠点病院の指定を受けており、がん診療にも大いに力を注いできました。 平成22年は、がん診療連携拠点病院の指定更新の年であり、現在この更新に向けて、当院のがん診療体制について見直し、改善すべき点を検討し、がん診療の充実を図っております。


 最近一年間にがん診療について院内で改善してきたことは、化学療法室の移転、改修があります。 平成16年に化学療法室を6床で開設しましたが、患者さんの数が増えるとともに、治療枠を確保することに難渋しておりました。 また、療法室の場所は、患者さんにとって決して快適な場所とはいえなかったことなどから、2階の血液浄化の部屋の半分を改装し、10床に増床しました。 現在のところ患者さんの評判は極めて良好で、快適な環境でゆったりと治療を受けていただいております。


 また、これまで当院では、がんの診療については、各科主体に行っておりました。 ところが、一人のがん患者さんの診療は、多科の分野に渡ることがしばしばであることから、本年度、院内がん診療評価委員会(院内Cancer board)を設立しました。 この委員会は、がん治療を推進するために各科の医師のみならず看護師、薬剤師、技師が加わり治療方針を検討する組織であり、主に治療方針の決定が困難な症例や標準的でない治療を必要とする症例などが対象となります。 特に再発がんの治療は、手術、化学療法、放射線療法などを組み合わせた集学的治療を必要とすることが度々であり、委員会での検討は極めて重要です。 昨年11月6日の第1回の会議以来、現在まで4回の委員会を開催しましたが、いずれも充実した議論がなされ、がん診療の向上に大いに役立っております。 同委員会は症例検討のみならず、院内のがん診療に関連するあらゆる問題点を調整し、よりよい治療環境を構築することにも大いに貢献しております。 また在院日数の短縮はこれから益々進むと考えられることから、入退院の調整・管理が病院運営上、非常に大切になるだろうと思われるため、広いスペースの入退院センターを計画しています。 また、各スタッフの知識やモチベーションを向上させるため講演会や研修会の企画を行うなどの活動も併せて行っております。


 当院では今後このがん診療評価委員会(Cancer board)のもと、化学療法運営部会、がん診療チーム(緩和ケアチーム、がん相談支援センター、がん登録チーム、セカンドオピニオンチーム、がん看護チーム)が密接に連携していくこととしています。


 今後もこのような取り組みを通じて、がん患者さんに最適な医療を提供できるよう職員一同頑張っていきますので宜しくお願いします。


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